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【医師監修】筋肉が痙攣して起こるこむら返り/足がつるとはどんな症状なの?


目次
足がつる・こむら返りとはどんな症状なの?
足がつる・こむら返りが起きた時ってとても激しい痛みが伴いますよね。できれば、起きて欲しくないけど急にくるから予防などもしにくいのが現実…
そんなこむら返りとは具体的にはどのような症状なのかをご存知でしょうか?ご存知ない方も多いと思いますので、医師である澤田先生に聞いてみましょう!
- 引用元記事の監修ドクター
- 東京警察病院 医師
- 澤田彰史先生
急に強い痛みを伴って、自分の意志とは関係なく、足の筋肉が異常に収縮したり、痙攣(けいれん)したりするのが、足がつったときや、こむら返りが起きたときの症状です。ときには、しびれを感じることもあります。筋肉が固くなって動かしづらくなります。ヘルスケア大学:「足がつる(こむら返り)」とはどういう症状?より引用
澤田先生によるとこむら返りの症状とは「足の筋肉が異常に収縮、痙攣」することだそうですが、もうちょっと詳しく見ていきましょう。
こむら返りとは医学用語で「腓腹筋痙攣」と言います。腓腹筋とは「ふくらはぎの筋肉」のことを言いますので、「ふくらはぎの筋肉が痙攣」している状態を足がつる・こむら返りと言います。
こむら返りの原因とは?
では、なぜ「ふくらはぎの筋肉が痙攣」している状態である足がつる・こむら返りは起きてしまうのでしょうか?その仕組みは簡単です。具体的には以下のような理由から起こってしまいます。
「筋肉が疲労することで筋肉が硬くなってしまう」
「疲労がたまり筋紡錘や腱紡錘などの収縮や弛緩を司るセンサーが誤作動を起こしてしまう」
「筋肉の収縮や弛緩の指令を出す脳や脊髄などの中枢神経が異常伝達を起こしてしまう」
これらの理由からこむら返りは発生してしまうんです。そして、これらのことが発生してしまう原因は以下のようなものです。
水分不足
私たちの筋肉には血液が栄養や酸素を運んでくれています。なので、筋肉に血液が十分に行き渡ることで疲労をとって回復することができるのですが、水分不足になると血液がドロドロになってしまい筋肉に栄養や酸素が行き渡らなくなります。
その結果、筋肉に疲労が溜まって硬くなったり筋紡錘や腱紡錘などのセンサーが誤作動を起こしやすくなったりしてしまうのでこむら返りが起きやすくなってしまいます。
運動不足
私たちの筋肉は使わないとどんどん弱っていきます。なので、運動不足になるとちょっとした負荷で疲労が溜まりやすくなります。疲労が溜まってしまうと先ほどと同じ理由でこむら返りが起きやすくなってしまうんです。
ミネラル不足
ミネラルは筋肉の収縮や弛緩が正常に働くのを助けてくれる栄養素です。なので、ミネラルが不足すると筋肉の収縮、弛緩がうまくいかなくなりこむら返りが起きやすくなってしまいます。
糖尿病などの生活習慣病
肝臓や腎臓の疾患、生活習慣病などになるとこむら返りを引き起こしてしまう原因となってしまいます。特に、糖尿病はこむら返りの原因にとして有名です。
糖尿病の症状の1つに神経障害があるため、神経を刺激して異常伝達が起きやすくなってしまうからです。糖尿病患者の約35%の方にこむら返りの症状があるとも言われています。
飲酒
お酒の利尿効果やアルコールを分解するのに水が必要なことから、脱水症状になりやすくなるのでこむら返りが起きやすくなってしまいます。1ℓのビールを飲むと、1.1ℓもの水分を失ってしまうと言われるほど、お酒は私たちの体の中から水分を失わせる効果があります。
高齢化
私たちの体は年をとれば、とるほど機能が弱っていきます。そして、筋肉も萎縮して硬くなっていくのでこむら返りが起きやすくなってきます。また、糖尿病などの生活習慣病の患者の割合が増えることも、年を重ねるとこむら返りが起きやすくなってしまう原因の1つです。
冷え
筋肉は冷えると硬くなって緊張します。硬くなって緊張して状態の筋肉は収縮や弛緩の伝達が正常に働かなくなるのでこむら返りが起きやすくなってしまいます。
これが原因で冬にこむら返りが起きやすくなったり、寝起きの朝方にこむら返りが起きやすいと言われています。
こむら返りが起きやすい時は注意しよう!
これまで解説させていただいたようなことが原因で足がつる・こむら返りが起きやすくなってしまいます。なので、運動不足の方がいきなり運動したり、お酒を飲んだ後などはこむら返りに注意するようにしましょう。
運動した後は「しっかりと食事をとって栄養補給する」「マッサージなどで疲労を取る」、お酒を飲んだ後は「水をしっかり飲む」などの対策をとればこむら返りの予防に効果的です。
また、こむら返りは睡眠中や寝起きなどに起きやすいです。寝るときは足を冷やさないようにしましょう。「長ズボンをはく」「長めの靴下をはく」などの対策をとればこむら返りを予防することができますので、睡眠中や寝起きのこむら返りにお悩みの方はぜひお試しください!
こむら返りの痛みをすぐに消す方法
こむら返りは筋肉の異常収縮が起きている状態ですので、筋肉を伸ばすようにストレッチをしてあげれば痛みは治まります。こむら返りは一般的に短時間で治るものなので、ストレッチをせずとも痛みは治まりますが、長引かせると筋肉痛が残ったり肉離れを起こしてしまうこともありますので注意が必要です。
こむら返りが起きた時のストレッチはアキレス腱を伸ばすようにするのが効果的です。具体的には以下のような手順で行うと良いでしょう。
手順その1:痛みを感じる足を後ろに引きましょう!
こむら返りが起きている方の足を後ろに引きます。そして、かかとを床につけてください。
手順その2:ゆっくりと重心を下に落としましょう!
かかとを床に押し付けるようにしながら、ゆっくりと重心を落としてふくらはぎのストレッチを感じましょう!アキレス健を伸ばすようなイメージです。この時、後ろに引いた足の膝をなるべく曲げないようにすると、うまくふくらはぎをストレッチすることができます。
手順その3:ふくらはぎにストレッチを感じたらそのままキープしましょう。
ストレッチを感じたらそのまま10秒から30秒間キープしましょう!この時に息を止めずに吸って吐いてを繰り返しましょう。そうすることでよりふくらはぎのストレッチ効果が高くなります。
※動画では壁を使ってふくらはぎのストレッチをしています。近くに壁がある場合は利用した方がストレッチの効果が高くなるので利用することをオススメいたします。壁がない場合はその場で実践しましょう。
こむら返りの痛みが治まらない時はどうしたらいいの?
こむら返りが起きた後、ふくらはぎに違和感が残ったりちょっとした痛みが残ったりすることがあります。そのようなときは、「ストレッチを長めにする」「ふくらはぎを優しくマッサージする」などの対策をとるでそれらを取り除くことができます。
それとプラスで、温めてあげるともっと効果的です。温めると血流が良くなるので、栄養や酸素が筋肉に届き回復が早くなります。貼るカイロや蒸しタオルを使って温めてあげると良いでしょう。
