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【完全版】これさえ見ればこむら返りが起こるメカニズム(仕組み)が丸わかり!あまり知られていないこむら返りが起こる原因とその仕組みとは?


こむら返りとは医学用語で「腓腹筋痙攣(ひふくきんけいれん)」と呼ばれています。(腓腹筋とはふくらはぎの筋肉のこと)文字通り、ふくらはぎの筋肉が痙攣してしまっている状態がこむら返りということです。
もうちょっと具体的に説明すると、腓腹筋(ふくらはぎの筋肉)や神経が異常な緊張を起こして、筋肉が収縮したまま緩まない(弛緩)状態になることがこむら返りです。この異常な収縮を経験した人ならわかると思いますが、とても激しい痛みを伴う症状です。
こむら返りの仕組みは簡単に説明すればこれで終わるのですが、こむら返り対策をより良いものにするためにもっと深いところまで学んでいきましょう!
目次
健康な人から理解するこむら返りが起きる仕組み
まず、人間は筋肉を収縮させたり、緩ませたりして、普段生活しています。この収縮-弛緩がうまくいかなくなり、「筋肉の異常収縮が発生した時のことをこむら返りと言う」ということを説明しました。
では、次に筋肉の収縮と弛緩はどのような仕組みで起きているのかを学びましょう!この仕組みを学べばもっとこむら返りを深く理解でき、どんな流れで起きるのかを理解することができます。
健康な人の筋肉の収縮と弛緩の流れ
健康な人の筋肉の収縮と弛緩の流れはこうです。まず、脳や脊髄などの中枢から「筋肉を収縮しろ!」という命令が神経を通って筋肉に送られます。この流れで筋肉は「はい!収縮します!」と言って収縮します。
そして、筋肉が収縮したら次に筋肉や腱のセンサーから逆方向に「これぐらい収縮します!これぐらい弛緩します!」という信号が中枢に向かって送られます。
この流れで健康な人は何の問題もなく、歩いたり、立ったり、走ったりできています。
こむら返りを起こす人はこの流れのどこかで異常が発生している。
こむら返りとはこの流れのどこかで異常が発生して筋肉に異常収縮が起きているんです。図でわかりやすく解説するとこんな感じ。
筋肉の異常収縮(こむら返り)が起こる大きな2つの理由とは?
この筋肉の収縮と弛緩の流れの中でなぜ、異常が発生してしまうのか。その大きな2つの理由を解説致します。
電解質(ナトリウム,マグネシウム,カルシウムなど)のバランスが崩れると神経や筋肉が刺激を受けやすくなる
人の体は電解質を使って筋肉や神経の調整を行っています。この電解質のバランスが崩れると、神経や筋肉がいつもより刺激を受けやす状態になり興奮しやすくなります。その結果「異常収縮」(こむら返り)が起きてしまうんです。
電解質はスポーツや猛暑の夏に大量の汗をかいたとき、下痢のとき、嘔吐したときにバランスが崩れやすいです。
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ワンポイント豆知識!!
- 人の体の水分(体液)には電解質(イオン)」が含まれています。電解質(イオン)とは、水に溶けると電気を通す物質のことです。電解質は水中では電気を帯びたイオンになり、電気を通すようになります。この電解質(イオン)は、細胞の浸透圧を調節したり、筋肉細胞や神経細胞の働きに関わるなど、身体にとって重要な役割を果たしています。電解質(イオン)は少なすぎても多すぎても細胞や臓器の機能が低下し、命にかかわることがあります
主な電解質の役割
主な電解質にはナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、クロールなどがあります。これらは5大栄養素としてあげられるミネラルに属しています。
ナトリウムイオン (Na+) | 体の水分量や、浸透圧の調節、 神経の伝達、筋肉の収縮など |
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カリウムイオン (K+) | 神経の伝達、筋肉の収縮、心臓の収縮など |
マグネシウムイオン (Mg2+) | 筋肉の収縮、骨や歯をつくる、 酵素の活性化など |
カルシウムイオン (Ca2+) | 神経の伝達、筋肉の収縮、骨や歯をつくる、血液を固めるなど |
クロールイオン (Cl-) | 身体の水分量および浸透圧の調節、 胃酸の分泌など |
このように、それぞれの電化質に役割があり、私たちの体を日々支えてくれています。
筋肉や腱のセンサーがうまく作動しない
まず、先ほどの図で筋肉や腱にはセンサーがあることをお伝えしましたよね。筋肉には「筋紡錘」、腱には「腱紡錘」というセンサーが備わっています。それぞれの役割は覚えているでしょうか?
筋紡錘と腱紡錘のそれぞれの役割
筋紡錘 | 筋肉内に存在していて、筋肉が伸ばされすぎないようにコントロールしている |
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腱紡錘 | 腱内に存在していて、筋肉が縮まりすぎないようにコントロールしている |
それぞれのセンサーにはこのような役割があり、これらがうまく作動することで普段の生活が成り立っています。しかし、これらのセンサーがうまく作動しないと「異常収縮」(こむら返り)が起きてしまいます。
センサーがうまく作動しない原因として考えられるのは、運動不足でセンサーが鈍っている、体が冷えていてセンサーの感度も下がっている、長時間足の筋肉が緊張するような状態を続けてセンサーを刺激しすぎる(立ち仕事など)、が考えられます。
こむら返りが起きるとどんな症状が現れるのか?
ここまでで、こむら返りが起きる仕組み、メカニズムについては理解できましたね。次に、こむら返りが起きると具体的にどんな症状が現れるのかを解説いたします!
筋肉が収縮して、痛みを感じる
こむら返りが起きると、筋肉が収縮して緩まなくなります。収縮し続けることで神経を刺激して痛みを感じます。一般的にこの痛みは長時間続くことはありません。こむら返りが起きた時にストレッチをするなどしっかり対処すれば短時間で終わります。
こむら返りが起きると2-3日筋肉痛が残ることがある
こむら返りが起きると痛みを伴いますが、この痛みが2-3日残るケースもあります。こむら返りが起きた時の痛みの度合い、激しさ、状況、その後の対処にもよりますがだいたい2-3日、長くて4-5日ほど痛みが残るようです。
異常収縮(こむら返り)の2つの理由から見るこむら返りの予防法
では、これまで見てきたこむら返りが起きる仕組みから、こむら返りの予防法を学んでいきましょう!
あなたのこむら返りは電解質不足が原因かも!?栄養バランスを考えた食事を取ろう!
電解質が不足することはこむら返りを引き起こす大きな要因の1つです。意識的に普段の食事で摂取していくようにしましょう!
カルシウムが多く含まれる乳製品、小魚など、マグネシウムが多い豆腐や納豆、ひじき、アーモンドなどを摂取するようにしていけばこむら返りの予防、改善に効果的です。
センサーが鈍っているかも?運動不足を克服しよう!
頭を使わなかったらボケていくように、体も使わなかったらどんどん機能が低下していきます。特に、筋肉や腱のセンサーが鈍るとこむら返りを引き起こしやすくなりますので、適度な運動を心がけるようにしましょう!
あまり運動をしない人は無理せず簡単にできる範囲から始めましょうね。自宅でできる軽いストレッチや、ウォーキングなどから。大事なのは続けることです。嫌にならない範囲で続けていきましょう!下に自宅でできるストレッチや運動法などの動画を貼っておきますので、ぜひ参考にしてください!
【元劇団四季女優が教える自宅でできる有酸素運動をする方法!】
【自宅でできるストレッチ集】
こむら返りが起きた時の対処法とその後の対処法
こむら返りの予防法はこれで学べましたね。では、こむら返りが起きた時の対処法について解説いたします。
こむら返りが起きた時の対処法
こむら返りが起きた時はストレッチをして筋肉を伸ばしましょう。ストレッチをすることで筋肉が伸びて、痛みが取れていきます。
足のつま先が奥に伸びている場合は、スネの筋肉がこむら返りを起こしています。なので、つま先を手前に引くようにストレッチをしてください。
足のつま先が手前に引っ張られるようにこむら返りが起きている場合は、ふくらはぎの筋肉を伸ばしてあげるようにストレッチしましょう!
こむら返りが起きた後に筋肉痛を残さないようにする対処法
こむら返りを起こした後に筋肉痛を残さないようにするためには、湯船にゆっくりと長めにつかりましょう。そうすることで血流が良くなり、筋肉についた傷の修復が早くなります。
間違っても痛い箇所を強くマッサージすることはやめましょう。逆効果の危険性があります。マッサージする場合は気持ち良い程度で行いましょうね。
こむら返りが頻繁に起きる人は病気の可能性がある
こむら返りが頻繁に起きる場合、何かしらの病気の可能性があります。糖尿病だったり、生活習慣病、肝臓の疾患などの疑いがあります。専門の医療機関で診察を受けることをオススメいたします。
もし、かかりつけの病院がない、何科に行けばいいのかわからないなんて方は、下の記事にまとめていますのでぜひご確認ください!

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